Hikari Material Override

ベイクのときだけ、マテリアルの値を差し替えるコンポーネントです。マテリアル自体は変更せず、ベイクに渡す値だけを上書きします。

項目 内容
Albedo 反射率(色・テクスチャ)
Emission 発光(色・テクスチャ)
Emission Multiplier このマテリアルの発光のみを定数倍する(1 で変化なし、大きいほど明るい)。発光面ごとに強調度を変えられる
Bake Emission 発光を GI(ライトマップ・ライトプローブ)に焼き込むかを上書きする三状態。Unchanged(変更しない)/ Enabled(GI に焼く)/ Disabled(GI から除外。面自身の発光の見た目は描画に残る)。発光の GI 設定(Emission の Global Illumination)を持たないシェーダの発光を GI に含めたい/除きたいときに、マテリアル単位・シェーダ単位で明示指定できる
Transmission 透過(色・テクスチャ)
Volumetric 閉じたメッシュの内部を均質なボリュームとしてベイクする。境界の透明度は変更せず、元の Transmission に従う
Absorption Volumetric がオンのときの吸収。媒体内を 1 ワールド単位進んだ後に残る色。白は吸収なし、黒は全色をほぼ吸収、赤は赤を残して緑・青を吸収する
Scattering Volumetric がオンのときの散乱。ワールド単位距離あたりの等方散乱係数
Emission (Volumetric) Volumetric がオンのときの媒体放射。ワールド単位距離あたりに媒体そのものが出す光
Metallic メタリック(0–1)
Smoothness スムースネス(0–1)
IOR 屈折率(0.001 以上、既定 1.0。ガラスは概ね 1.5。1.0 で屈折なし)
Abbe (Dispersion) Abbe 数(色分散)。0 で分散なし、小さいほど虹色が強い(ガラスは概ね 20–70)。Hikari Settings の Dispersion をオン、かつ Caustic Mode = Forward のときに効く
Normal Map ベイクに使うノーマルマップ(テクスチャ・Scale・Tiling・Offset)を差し替える。Texture を None にするとマテリアルのノーマルマップを外してベイクする
Detail Normal Map ベイクに使うディテールノーマルマップ(テクスチャ・Scale・Tiling・Offset)を差し替える。ベースのノーマルマップに重ねて細かい凹凸をベイクに反映する
Probe UV Range マテリアルプローブが取り込む周期的な UV 範囲を明示指定する。既定はメッシュが実際に使う UV の最小値・最大値を自動計測し、範囲端をクランプする。Min / Max で範囲を指定し、Min (0,0) / Max (1,1) で従来の 1 タイルプローブに固定できる。UV が [0,1] を超えるテクスチャで、自動計測がうまくいかないときに使う
Material Probe Size この上書きが適用されるマテリアルだけ、反射率推定に使うマテリアルプローブ解像度を変更する。未チェック時は Hikari Settings の値を使う
Normal Probe Size この上書きが適用されるマテリアルだけ、書き出すノーマルマップ(ベース・ディテール)の上限解像度を変更する。未チェック時は Hikari Settings の値を使う
ノート発光の自動判定

Unity の発光 Global Illumination フラグが Baked の場合に加えて、Hikari はマテリアルのプロパティだけを使って次の条件を判定します。シェーダー名は参照しません。

  • _UseEmission が Float / Range / Int 型で、値が 0.5 より大きい
  • _UseEmission2nd が Float / Range / Int 型で、値が 0.5 より大きい
  • _EmissionSubpixel が Texture 型、_EmissionColor が Color 型で存在し、_EmissionColor の RGB の最大値が 0 より大きい

いずれかを満たすと発光を GI に焼き込みます。自動判定された発光を GI から除外するときは Bake Emission = Disabled を指定します。

ノート

何も上書き項目をオンにしていない Material Override は無効です(何も起きません)。

重要

Volumetric は、法線が外向きに揃った閉じたメッシュに設定してください。開いたメッシュ、反転した面、自己交差するメッシュでは媒体の内外を一意に追跡できません。現在の Scattering は等方散乱です。

非屈折の Transmission 材質のライトマップには、表側の照明に加えて裏側から表側へ透過する照明も記録されます。Volumetric の場合、この裏側経路に Absorption・Scattering・Emission が適用されます。Double Sided GI は透過の有無を表す設定ではないため、この判定には使われません。IOR を伴う鏡面屈折は視線依存なので、境界自身のライトマップではなく光輸送経路と Forward コースティクスで扱われます。屈折境界を通過した光は、媒体内での吸収と散乱を経て受光面へ運ばれます。